国の省庁や地方公共団体などの行政機関は国や地域社会における課題解決や将来づくりの推進役を担っています。そのため行政機関を機能させていくための行政マネジメントはそのリーダーには必須です。
一方で効果的な政策を進めるためには、根拠となる状況分析や効果的な選択肢の立案と決定、そして円滑な実施、事後の評価などの政策マネジメントが必要となります。政策マネジメントもまた政治家や公務員に必要な能力と言えます。
しかしそれだけでは不十分です。
これからは行政が全ての課題を解決するのではなく、企業やNPO、大学、志縁組織など社会のあらゆる組織や個人がそれぞれの役割を果たしながら社会的な課題を乗り越え、将来を拓いていくことが必要な時代です。政治や行政にはその環境を整え、時にはそれらの主体をコーディネイトし、全体の最適化を図るための状況をつくっていくことが求められます。
行政マネジメント、政策マネジメントとともに、社会を全体的にマネジメントするパブリックマネジメント(公共経営)の視点を持つことがとても大切です。
[2021年講演より]