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公契約条例

5月29日の日本経済新聞に元札幌市契約管理担当局長の新谷光人さんの寄稿が掲載された。自治体の公契約のあり方に疑問を呈するものである。新谷さんとは札幌市財政局で公契約条例の制定という目標に向かって共に仕事をさせて頂いた。

 

サービス契約における価格競争による入札のあり方は、安かろう悪かろうの問題のみならず、人件費の抑制にその皺寄せがいくなど地域経済へのマイナスの影響も大きい。公契約条例はそれを是正するための取り組みとして必要なものと考えていたが、残念ながら成立させることは出来なかった。

 

期せずしてその後情報システムの調達についての研究を進める中で、価格のみによる競争が適しない分野が他にも存在することが理論的な側面からも明らかであることが分かった。公契約条例はいま考えてもなお、必要なものであったと思う。

新谷さんの提言が改めて公契約のあり方について着目される契機になればと願っている。