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マイナンバー騒動に思う

マイナンバーの紐付けトラブルを巡ってまたまた不信感が高まっている。役所を離れた身で思うのは、「またか・・・」という気持ちである。

 

正確な説明よりも最初から「危険」「不信」ありきの報道。

 

システムや制度が難しいので正確に表現するのが難しく、概して危険や不信と報道するほうが無難だからなのか。

 

かつて年金機構のサイトがサイバー攻撃を受けたことがあった。当時マイナンバーシステムはスタート前で年金システムとは全く接続もしておらずなんの関係もなかったが、何故か「マイナンバーが危ない」と報道され、国会でも騒ぎになり、年金機構と一緒に弁解に追われた。

 

みんな国は完璧な存在だと思っているのかな。完璧でないから導入しようとする制度なのに。Apple IDやAmazonには個人情報を嫌というほど紐付けしている。残念ながら国はそんなにすごい組織ではない。

 

過渡的なミスさえ許さないのならば、ずっと紙の書類に印鑑でやるしかない。世界からはトラディショナルな国として逆に注目されるかも。

 

分散した情報と紙の書類に追われている公務員もうんと増やすしかない。ただでさえ少ないのだから、この際良い機会かもしれない。

 

国民に信頼されない国と、国が信頼できない国民。国民から信頼されない国家はその力を落とし、そしてさらに国民の信頼は低下する。その負のスパイラルが現在の状況。

     

成熟国家の宿命だと思わざるを得ないが、その先に何が待っているのか、考えると怖い。