内閣府が主催する地方分権改革シンポジウムに参加した。オンラインによるウェビナー方式で東京のスタジオから放映する。私も講演したのだが、それよりも今回の目玉は若い世代の地方分権についての声、ということで3つの大学から6名の大学生が参加したこと。そのうちの2名は私のゼミ生。自分の講演よりも二人がちゃんと対応できるのか、そっちの方が気がかりだった。
一週間ほど前に事前の勉強会をしなくて大丈夫?、と連絡してみたところ「大丈夫だと思います!」との心強い返事。あんまりお節介をするのもと思い、彼女らが何を話すのかを全く知らないままに本番の収録を後ろから見守ることとなった。収録現場の独特の雰囲気のなか二人とも明らかに緊張感を漂わせた表情をしていたのでこちらも内心ドキドキしていたのだが、本番に強いのだろうか、二人とも見事な受け答えをして余裕の収録対応をしてくれた。二人ともよくこんな事業名をすらすら言えたな、と思うような難しい名前の事業を選んでいたのには驚いた。
後から聞いてみるとびっしりとノートに事前準備を書き込んでいた模様。地方分権についてこれまで詳しく話したことは無かったのだが、今回のために深く学んでくれたことは嬉しい。
地方分権よりも地方創生という言葉の方が聞いたことがあるという人が圧倒的に多い昨今。それでも地方分権は、視点とフェイズを変えつつ、これからの社会に向けてなお必要な改革だと思っている。来週卒業する彼女たちが遠い将来に今回の経験を思い出す時があったならば、地方分権ってこんなことを目指していたんだな、と実感できるような具体的改革の進化をこれからも後押ししていきたい。