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オープンキャンパス

三連休の真ん中であるが今日はオープンキャンパスの当番に当たっているので大学にいる。大学教員の責務は教育と研究、そして社会貢献という3本柱ということになっているが、それ以外のノルマもかなりある。その代表格がオープンキャンパスと入試監督である。

 

大学によってもその負荷は違うが、今所属している大学はオープンキャンパスに年に数日は駆り出される。何をするかといえば入学希望者や保護者の個別相談である。相談といっても何を聞いていいか分からない、という人が多いため、四方山話をしながら大学の雰囲気を感じてもらう、ということが多い。特に苦痛ではなく楽しくお話しする時間ではあるものの、実際に相談に応じている時間は数十分である一方で待機時間が長く、結果的に一日潰れてしまうのは本当に痛い。いわゆるタイパが悪いというやつである。

 

大学全入時代を迎え、各大学は学生確保に必死の状況である。もはやトップランクの大学を除いて大学教員の3本柱のバランスは崩れつつあると言っても良い。大学としては正直なところ研究や社会貢献をする人よりも教育と学内業務だけやってくれる教員が一番有難いのだろうと思うし、そろそろ教育教員と研究教員を分けるような取り組みもすべきだと思う。

 

自分自身は実務家出身で社会貢献を行うために大学の世界に入ったこともあり、そのような大学環境には適応できる範囲でお付き合いしていきたいと思っているが、役人時代の不毛な国会対応や各省協議などを思い出すと、このタイパの悪さも有り難く感じてしまうのも事実である。

 

ということで、今日は特段楽しみもないが本を読みながらお客さんが来るのを待っている状況である。