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これからの地方議会の役割

昨今の状況を見ると、有権者は氾濫する様々な情報に接し人や社会に対して同情や批判といった強い感情を持つようになっている。選挙は本来、主権者である自らに代わって行政や議決を委任する人物を選び付託を行う制度であるが、最近では有権者の感情を表現する手段としての側面が強くなっているような気がする。

 

そのような状況下にあっては、様々な立場の住民の意思を代弁し、住民の代表として行政をチェックすることを役割としてきた議会のあり方もまた変わっていかざるを得ない。情報の渦の中に巻き込まれた有権者のその瞬間の感情によって選ばれた首長と、必ずしも多様な住民の意思を反映できているとは言えない議会。

 

二元代表制の下で車の両輪と言われてきた首長と議会は、これからその存在意義をどこに見出していくのか、そろそろ両輪を卒業し、それぞれが別個の道を模索しなければならない時代に入ってきたように感じている。